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「ローマ人の物語Ⅳ」(塩野七生)の感想
 
 時代としては、カエサルの誕生から彼がルビコン川を渡るまでの間の話。

 前半は後にその名が皇帝を意味することとなる彼の青年期が非常に生き生きと語られていています。
 カエサルの趣味が読書とお洒落、と書かれたところで驚いたり(読書とお洒落って正反対のイメージがありません?)、アレクサンダー大王の像を目の前にして、自分は大王の年齢に達したのに何もなしえていない、と自己反省する所で、偉人もまた自分より先に生まれた偉人に対してそういった感情を抱くのだな、と思ったりしました。またスキャンダルに巻き込まれたときも、鮮やかな切り返しで切り抜けるなど非常に機転きくシーンもあり、読んでいくうちにすっかり彼のファンになりました。

 さて後半の壮年前期はガリア(主に今のフランス)へと舞台が移ります。三頭政治を確立するなど政治家として優秀な手腕を見せたカエサルですが、軍人としても名将であったことがよく分かります。ガリアという常に征服した部族の裏切りの可能性があり、物資や人材の補給もままならない敵地で兵をまとめて戦う様子がよく書かれていて、戦闘のシーンなどは夢中でページをめくりました。また当時未開の地であったブリタニア(今のイギリス)へ渡るシーンは冒険という感じがして非常にわくわくしました。そうこうするうちにカエサルの軍は常勝を誇り、征服地を順調に広げていきます。
 しかしガリアをほぼ制定したときに、ガリアのほとんどの部族が反乱を起こします。この反乱せいでほぼ四分の一の戦力を失いますが、この大打撃にもかかわらずカエサルは判断を誤ることなく、迅速に対応し最後には勝利し、ガリア征服を成し遂げます。作中でカエサルの長所としてどんな時でも機嫌の良さを失わない、ということが挙げられていましたが、このときの対応を見る限り、悪い状況にどう対応するかにも人の器が試されるような気がしました。

 そしてこの巻の最後において、ガリアでの圧倒的な勝利にも関らず、カエサルの独裁を恐れる元老院は彼の功績に報いるのではなく、彼を無力化することを選びます。ここでカエサルは進むか退くかの選択を迫られ、かの有名な「賽は投げられた!」という言葉とともに前に進み、そこでこの巻は終わります。

 最初から最後まで時間を忘れてページをめくりました。非常に面白かったので早く次の巻を読みたいと思います。


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2011/12/09(金) 10:33:44 | | #[ 編集]
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2012/11/28(水) 22:30:09 | | #[ 編集]
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